日中英のマルチリンガル育児ブログ/中日英多种语言育儿博客/Japanese, Chinese and English maltilingual parenting blog

日本人妻、中国人夫の国際結婚、一人息子を育てる時々バイリンガルの育児ブログ

香川照之さん「中国魅録」を読んで

こんにちは。

先日も少し触れましたが、

改めて香川照之さんの「中国魅録」を読んで思ったことをつらつらと。

 

香川照之さんの本はこちら

https://www.amazon.co.jp/中国魅録―「鬼が来た-」撮影日記-香川-照之/dp/4873762413

 

・香川さんは、中国の食事が合っていたので、過酷な中国映画撮影を乗り切れたと書いている。

→中国は人を選ぶ、

と中国に関わる日本人は言うことがあります。

 

どういうことかというと、

合わない人は本当に合わないので、

耐えられなくなって留学でも仕事でも、

途中で帰国する人、

2度と戻らないことを決意する人が一定数いるそうです。

 

香川さんは食事があっていたので、大丈夫だったと自己分析されていらっしゃいましたが、

中国に選ばれた方だったのかと思います☺️

 

・「鬼が来た!」のエキストラは日本人留学生も多かったとのこと。

そういえば私が北京に留学していたときも、

「南京!南京!」という映画のエキストラが募集されていました。

特に参加した友だちはいなかったと記憶していますが、

参加しなくてよかったと思います。

よほど中国映画が好きでないと、

過酷で拘束される中国映画エキストラには参加しない方が良さそうだと分かりました。

ちなみに、この「鬼子来了」という映画の題名は、

日本語で「鬼が来た」と訳されていますが、

「鬼」とは、「日本兵」のことです。

中国では日中戦争時の日本兵を「日本鬼子」と称します。

 

・中国の運転はカーチェイスのようだ、

と香川さんが記載されています。

私も特に留学中、マリオカートのような運転で山道を走っていたとき、生きて帰れるか不安になりました。

そのような命の危機を、

中国にいると幾度か味わいます。

 

その後上海で働いていても、

運転手付きの車に乗って営業に出ていたので、

自分の乗っている車はともかく、

相手の車が信用ならないことは多々あり、

よく、何事もなかったなと思います。

あの国で29年間生活してきて無事な夫を尊敬します。

 

ある意味中国の運転手はコミュニケーション能力?がとても高く、

すごいスピードで追い抜き追い越ししても、

かすったりしない。

良いところではないが

運転がうまいのかもしれないです。

 

私は乗り物酔いを全くしないので大丈夫ですが、

中国人でも乗り物酔いする人は車に乗るのが大変らしいです。

 

・中国はいつも騒音が大きく、

日本に帰ると電車の中が静かすぎて怖くなる

→中国で生活したことのある人は誰もが感じることと思います。

家の中にいても、絶えずクラクションの音が聞こえて来る。

気になる人は夜眠れないらしいです。

中国にいると、みたくないもの、ききたくないものに自動的に蓋をしていたかなと思います。

みたくないものやききたくないものをいちいち拾って注視すると千倍疲れると思います。

 

・お風呂場でサンダルを履くこと。

→香川さんが感じておられた新鮮さは、

私が留学した時感じたことと同じでとても臨場感があり、面白かったです。

中国ではサンダルを履いてシャワーを浴びる。

理由は本を読んでください笑

 

・日本人は、計画・見通しを立て、先読みして行動するけど、

中国人は行き当たりばったりな人が多いです。

教育の違いなのかなと思います。

日本人のこの、綿密に先読みして計画し、計画通り行動していくところは、

世界に誇れる能力だと思います。

それは小さい時から何代に渡って積み上げていくことです。

 

・中国人はすぐに「メイヨウ(没有=ない)」という。

→あるあるばかりで本当に面白い😊

基本的に全て面倒なので、なんでもメイヨウ。

そこに食らいついて自分の目的に向かって交渉し続けることが必要となります。

 

・「カカワさん」になる

→香川さんは中国語は学ばずに行かれたそうなのですが、

これは有気音と無気音の問題です。

日本語の「か」と「が」は、

中国語的にはどちらも恐らく無気音に聞こえるので、

中国の人が発音するとかかわ、となってしまうのだと思います。

 

・他人を信用しなくなる

→まさに、中国人自身も他人を信用していないし、

だからお互いがお互いを疑りながら生活しています。

とても疲れます。

でも、本当に普通に騙されたり裏切られたらするので、

信じてはいけないです。

 

・医療が信じられない

→激しく同意します。

 留学していたときは、一度だけ北京の日中友好病院に行きましたが、

それ以外、病院のお世話になったことはなかったです。

常備薬は必ず持って留学、駐在した方が良いです。

 

上海で仕事をしていたときは、

海外旅行保険に入れてもらえたので、

インターナショナルクリニックに行っていました。

現地の病院は恐ろしいと何度も周りの日本人に聞きました。

例えばただの健康診断も野戦病院かと思うくらいだと聞きました。

大して悪くなくても治療費を稼ぐためにすぐ手術されそうになるとか。

香川さんもそのような目にあっています。

 

・そんなこんなでも映画はできていく。

→私も、なんでこんなめちゃくちゃなのに、

中国はそれでも回っているのか、と

感慨にふけったことが何度もあります。

丁寧でもそうでなくても、

計画してもそうでなくても、

国家は成り立つ。人間は生きられる。

 

・中国人は楽天的である

→今まで書いたことすべてに通じるが、

こんなにめちゃくちゃでも誰も少なくとも見た感じは悲観的にならず、

毎日とても明るく元気に生活している。

日本人の方が、条件は良さそうだが心が病んでいると思います。

色々、不思議。

 

・本当に中国が嫌になる時がある

渡航して1〜2ヶ月目が危険。

最初は衝撃で、後から、なぜ自分がここにいるのか分からなくなり、崩壊する時がありました。

そんなときは周りの人に相談して乗り切りましょう。

 

以上

 

今までのブログ記事の中で最長の文章となりました。

それくらい、この本が素晴らしかったし、

私の今までの中国生活で感じたことが網羅されていて、

留学や駐在に行く人や行った人には、

是非一度読んでいただきたいし、

このように体験をまとめられると、

ご自身の人生の宝になると思います。

(私は留学中も仕事中も、何もしてなくて、

後悔してます。ブログを毎日書けばよかった。)